
大阪市内から高野山までは南海電車で約2時間の距離。今回、東京から大阪万博への旅行の最終日に少し足を延ばして日帰りで高野山へ行ってきました。高野山を参拝したあと、そのまま新大阪駅へ向かい新幹線で帰るという行程です。
利用したのはスマートフォンで購入できるお得なデジタルきっぷ『高野山おでかけきっぷ』。
南海特急こうやの特急券・座席指定券は別途『南海特急チケットレスサービス』で購入し、窓口に並ぶことなくスムーズに高野山に向かうことができました。
『高野山おでかけきっぷ』で高野山へ
『高野山おでかけきっぷ』は各沿線(阪急電車、北大阪急行、Osaka Metro、阪神電車、山陽電車、神戸高速、京阪電車、近鉄電車)の乗車駅から高野山駅までの往復と高野山内のバスが1日乗り放題でお得なデジタルきっぷ。更に高野山内の施設の拝観料やお土産、お食事の割引などの特典も付いています。スマートフォンで購入できるので、急に思い立って日帰りで高野山に行くこともできます。
『高野山おでかけきっぷ』

数種類ある電鉄会社の中から選んだのはOsaka Metro版(大人3,600円)。帰りに南海電車からOsaka Metro御堂筋線に乗り換えて新大阪駅へ行くためです。
購入は『スルッとQRtto 』Webサイトまたはアプリからできます。(私見ですが、当日はアプリの方が使いやすかったです)
*購入には『スルッとQRtto 』への会員登録が必要です。
発売期間・利用期間は2025年4月1日(火)~11月30日(日)。購入してから3か月以内の好きな1日で利用できます。もちろん購入当日に利用することもできます。
今回は日帰り高野山散策だったので1日乗り放題の『高野山おでかけきっぷ』を購入しましたが、高野山内で宿泊するときは高野山内バス2日フリー乗車券がついている『高野山・世界遺産デジタルきっぷ』がお得です。
南海特急『こうや』
『高野山おでかけきっぷ』には高野山駅まで往復乗車券がついています。急行・各駅列車にはこの切符だけで乗車できますが、南海特急『こうや』を利用する場合は特急券・座席指定券を別途購入しなければなりません。
『南海特急チケットレスサービス』を利用すれば、窓口に並ぶことなく座席指定まですることができます。
今回、特急『こうや』は往路分のみ事前予約し、復路分は観光を終えた時間次第で考えることにしました。(特急こうやの運行本数が少ないため)


往路は南海新今宮駅10時02分発特急『こうや』に乗車しました。高野山おでかけきっぷ画面の〇印の「電車」のタブを開き、QRコードを改札機の読み取り部にかざして改札内へ。スクリーンショット画面では通ることができないので改札口を通る直前にQRコードを表示します。



南海高野山ケーブル 極楽橋駅から高野山駅へ
特急『こうや』の終点は極楽橋駅。11時23分着。ここでケーブルカーに乗り換えます。


ケーブルカーは2両編成。一時間に約3本の割合で運転されています。


11時35分発のケーブルカーに乗車。約5分で高野山駅に到着。再びQRコードを自動改札機にかざし改札口を出ます。


『高野山おでかけきっぷ』で高野山内バスに1日乗り放題
初めての高野山。帰りの新幹線の時間や体力が気になるので、まず高野山駅から一番遠い弘法大師御廟のある奥の院までバスで行き、歩いて戻りながら金剛三昧院、金剛峯寺、壇上伽藍と参拝することにしました。

バスで奥の院へ
高野山駅前の2番バスのりばから「奥の院前行」バスに乗ります。
『高野山おでかけきっぷ』は高野山内バス1日乗り放題付き。
スマートフォンの高野山おでかけきっぷ画面の〇印の「バス(高野山内)」のタブをタップするとQR コードが表示されるので、降車するときにそのQRコードを乗務員の方に提示します。


奥の院
11時46分高野山駅前発のバスに乗り約30分、12時13分奥の院前バス停に到着。


奥の院は高野山の信仰の中心であり、弘法大師さまが御入定されている聖地。
御廟橋の先に弘法大師御廟があります。


今回は参拝後の帰り道に通りましたが、奥之院口バス停そばの一の橋から弘法大師御廟まで進むのが正式な参拝ルートとのこと。この約2キロの道のりには、20万基を超える織田、明智、豊臣、徳川、武田、上杉など戦国武将の墓石や、祈念碑、慰霊碑の数々が樹齢千年に及ぶ杉木立の中に立ち並んでいます。


金剛三昧院(国宝多宝塔)
13時35分、一の橋を出てバス通りを歩いて戻ります。小田原通バス停を過ぎたところの脇道に入り、国宝多宝塔のある金剛三昧院へ。少し急な坂道を登ります。


一の橋から徒歩約25分、14時に表門に到着しました。
多宝塔(国宝)は1223年建立された高野山に現存する最も古い建立物です。快慶作と伝えられる五智如来坐像(秘仏)が安置されています。


精進料理を食べたいと思っていたお店『花菱』が休業日だったため、そのまま観光を続けることに。
金剛峯寺
金剛三昧院から徒歩約10分、14時25分に金剛峯寺の参道入口に到着。


高野山おでかけきっぷの特典で金剛峯寺の拝観料金(中学生以上1,000円)が2割引になります。スマートフォンの高野山おでかけきっぷ画面の〇印の「特典施設」のタブをタップするとQR コードが表示されるので、拝観受付でそのQRコードを提示します。




壇上伽藍
14時55分に金剛峰寺を出て壇上伽藍まで蛇腹路を通ります。9月末ごろでしたが少し紅葉が始まっていました。


壇上伽藍は弘法大師さまが高野山をご開創された際、最初に整備を着手した場所です。高野山おでかけきっぷの特典で根本大塔(中学生以上500円)と金堂(中学生以上500円)の拝観料金が2割引になります。





体力的、時間的に今回の参拝はここまで、と中門をくぐりすぐ下の金堂前バス停へ。ちょうど来た15時14分発のバスで高野山駅へ向かいました。
新幹線 新大阪駅へ
15時半に高野山駅に到着。15時46分発ケーブルカーに乗り極楽橋駅へ。ちょうど極楽橋駅には16時発『天空4号』が停車中。
観光列車『天空』は座席指定席車両(展望座席や展望デッキなど有)2両に自由席車両(普通座席)2両の4両編成。自由席車両は予約不要、普通運賃のみで乗車できるので、高野山おでかけきっぷでの乗車が可能です。ちなみに座席指定席車両と自由席車両の通り抜けはできません。

*指定席は個人では事前電話予約のみ(乗車希望日の10日前午前9時から前日午後5時まで)となります。当日予約はできません。詳しくは天空ホームページでお調べください。
『天空』自由席車両に乗り終点橋本駅に16時37分着。向かい側ホームから16時46分発急行なんば行きに乗車。橋本駅始発電車なので座ることができ、17時37分終点なんば駅着。


南海なんば駅からOsaka Metro御堂筋線に乗り換えて新大阪駅へ。高野山おでかけきっぷのOsaka Metro版を購入したので、御堂筋線でもQRコードを改札機の読み取り部にかざして改札内へ。
18時45分新大阪駅発のぞみ48号に乗車し、東京に戻りました。

『高野山おでかけきっぷ』は利用すればするほどお得
帰宅後、『高野山おでかけきっぷ』がどのくらいお得だったかを検証しました。特急料金は別途1,580円かかりましたが、比較のために除外しています。
結論は、高野山内のバスに乗る回数が多いほど、より多くの特典施設を訪問するほど(表にある以外に霊宝館などあり)お得になります。割引特典のある店舗でお土産購入や食事をするとさらにお得感が高まります。ぜひ下の表を参考にしてください。
| 今回利用した交通・施設 | 高野山おでかけきっぷ有 | 高野山おでかけきっぷなし | 
|---|---|---|
| 南海電車(なんば⇔高野山) | ↓ | 1,430×2=2,860 | 
| Osaka Metro(新大阪⇔なんば) | ↓ | 290×2=580 | 
| 高野山内バス(2回乗車) | 3,600 | 500+410=910 | 
| 金剛峯寺 | 800(2割引) | 1,000 | 
| 根本大塔 | 400(2割引) | 500 | 
| 金堂 | 400(2割引) | 500 | 
| 合計金額(単位円) | 5,200 | 6,350 |